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彼の名は。

+++ライトトーキングマシン / ep. 48

「2月28日に佐賀に行きます。一緒にくじゅうへ行きましょう。」

一通の短いメール。
それ以外の詳細は一切分からないがこちらもただただ「OK!」と返事。
彼は香港でアウトドアショップ 「mori mori」を営んでいる。

そんな彼との出会いも一通のメール。

ライトさん 「英語のメールきてるw」
私     「ちゃんとしたメール?(出会い系、詐欺系じゃ無いよね?w)」
滅多にない英語での長文メール。
疑いから入るのは多分自然な事だ。
しかし翻訳アプリさんによるとなんか大丈夫そうよ◯と言ってくれている。
しかもLSMの商品を取り扱いさせて欲しいとの内容。
お国は香港!
2人とも割と冷静だったがそれでも驚きと喜びが滲み出ていてなんか変な感じw
海外なんて考えた事もなかったし、まさかダイレクトにメールが来るなんて。
断る理由なんてもちろん無い。
こちらは英語なんて話せないので簡単な英語で返事を送る。
「OK!!」だけは明確にw

とは言え2人してまだ半信半疑な感情は拭てなかった。
まだ本当にオーダーが来るとは思えなかった。
だって海外なんだもん。
...
とかいう気持ちも数日後には一瞬で吹き飛ぶことになる。
次に来たメール..いや、発注書には大量のオーダーが。
顔を見合わせ
「やばっ!!!」
なんて言いながらも表情は喜びを隠しきれてない感じ。
SNSの時代。
会った事もなければ話した事もない、名前も人間性も、もちろん商品だって実際手に取って見た事もきっと無いに違いない。
それでも彼は写真を通じて何かを感じ取ってくれたのかもしれない。
"そんな彼の期待に応えられるのだろうか"
"実物が届いた時にガッカリしないだろうか"
そうして一気に不安が湧き出てくる。
そもそもどうやってこれ程のオーダーを捌いていくのか。
果たしていつ香港に届けられるのだろうか。
そんな不安が不安を呼び次々と不安が湧き出るw

前置きは長くなってしまったがそうやって彼とのお付き合いがスタート♪
結局、香港へ全ての商品を発送したのは注文を受けてから1年と2ヶ月後の事。
心の底から申し訳ない気持ちでいっぱいだったがその1年間で彼から励ましの言葉をたくさんもらい、短い日本語で送られてくる言葉から優しさが溢れていた。
そんな彼とついに初対面⭐︎

佐賀駅まで来るという事で改札口の前で電車の到着を2人で待った。
ここから先の彼の予定が全く分からない私達。
"本当に私達と一緒にくじゅうに行く予定なのだろうか"
"明日は1日雨予報だよ?"
"日本語はどのくらい話せるのだろう"
"翻訳アプリは英語を使うべきか中国語を使うべきか?"
待っている間にまた新たな不安に襲われるw
そうしている間に到着時刻。
続々と改札口へ向かう人の中に、ザックを背負い大きなバックを持つ彼をすぐに見つけた。
2人で手を振り、向こうも手を振る。
ドキドキマックスの瞬間♬
こういう瞬間には満面の笑みを浮かべるタイプのようだ⭐︎
それを見て不安が少し和らいだ。

彼の名前はドナルド。

明日は雨予報。

何するドナルド?

来週に続くw

それでは皆さん良い週末を。良い山行を。

2024/03/09 sat.
+++ライトソーイングマシン / オオツカ ミオ